ガンマナイフとは

ガンマナイフは、正常の脳組織に対する影響を最小限に抑えながら、病巣には高線量の放射線を照射できる頭部専用の治療装置です。 ガンマ線を用いて、病巣をナイフで切り取るように治療できることから、こう呼ばれています。 開頭手術を行うことなく、頭蓋内の病変を治療できます。 頭部に局所麻酔で専用のフレームを取り付けることを除けば、苦痛はほとんどなく、1日で治療が終了し、翌日から通常の生活を営むことが可能です。

ガンマナイフは、1968年にスウェーデンのカロリンスカ大学脳神経外科のレクセル教授によって開発されました。 日本には1990年に導入され、その有用性が確認されて、1996年4月1日よりガンマナイフによる定位放射線治療が健康保険適応となりました。

北日本脳神経外科病院では1997年10月から日本で19番目のガンマナイフとして治療を開始し、現在までに2,700例以上を経験しました。

2003年にはAPS(Automatic Positioning System)搭載のモデルCへのバージョンアップを、全国で5台目に行いました。 これにより、旧型モデルと比較して、より短時間に高精度の照射を行えるようになりました。

ガンマナイフ装置

2008年11月現在、国内には51台設置され、国内の治療総数は11万例を超えています。 治療計画はMRIなどの検査機器の発達や治療計画を立てるコンピュータの性能の向上に伴って、日々改良されていきます。 ガンマナイフ治療はどの施設でもほぼ同様の治療方法で行われており、ある施設での研究成果が、そのまま他の施設での治療にも生かされます。 世界での治療症例は50万例を超えており、これらの治療実績が、さらにより良い治療成績の向上に結びついています。

ガンマナイフは他の放射線治療装置に比較して、精度や安全性や操作性に関して極めて高い評価を得ていますが、実際の運用では、使用するスタッフの技術や治療に対する姿勢が重要です。 当院ではガンマナイフ導入前にスウェーデンで訓練を受けた2名の放射線技師(井上、小林)を中心に、経験豊かなスタッフで治療を行ってきましたが、さらに2006年からは、放射線技師の石田が認定試験に合格した医学物理士として、適正な定位放射線治療を監督しています。

ガンマナイフ治療の対象となる疾患

治療対象疾患グラフ

ガンマナイフは脳動静脈奇形、脳腫瘍、三叉神経痛などさまざまの脳の疾患の治療に威力を発揮しますが、実際に治療をうける際には、病気の場所や大きさ、患者様の年齢や全身状態などによって、手術や通常の放射線治療や薬物治療なども含めたものの中から、最も適切な治療法を選択することが重要です。色々な治療法を組み合わせる場合もあります。

当センターでは、患者様の主治医の先生はもちろんのこと、新潟大学脳神経外科の各疾患の専門グループと十分な検討を行って、最良の治療方針が選択できるよう心がけています。

なお、三叉神経痛は現時点で健康保険適応が認められておらず、自由診療(私費診療)となります。