看護のお仕事ステーション 2016年03月号-北日本脳神経外科病院
今月は北日本脳神経外科病院回復期リハビリテーション病棟を紹介します。
回復期リハビリテーションとは
脳血管疾患や大腿骨骨折などにより身体機能の低下を来たした患者様を対象とし、家庭復帰、社会復帰、寝たきり予防を目的に、集中的にリハビリテーションを行う病棟です。 リハビリスタッフとの練習だけがリハビリテーションではなく、病棟での生活すべてが訓練なため、できるところはあえて手伝わず患者自身で行ってもらっています。どうしてもできないところはもちろん手伝いますが、少しずつできる事が増えるように何ができるのか、どのような介助をすればいいのか様々な角度からアセスメントし関わっていきます。1人の患者に対して他職種チーム(医師・看護師・理学療法士・作業療法士・言語訓練士・MSW)と、定期的なリハビリカンファレンスを開き連携・相談していくという特徴があります。
![スタッフ](news/20160301-02.jpg)
リハビリカンファレンスとは
![回復期リハカンファレンス](news/20160301-01.jpg)
患者様の身体的状況と生活背景を考慮したうえで、各担当が専門的な視点で情報・意見交換を行っています。より適した退院目標を設定し各時期に応じた生活目標や具体的支援、および転倒・転落アセスメントスコアシートの評価を行い危険度の把握や安全対策の情報共有を図る場としています。
ケア基準
『回復期リハビリ病棟協会 回復期リハビリ病棟ケア10項目』を基に当病棟でも10項目のケア基準を掲げて取り組んでいます。
- 食事は毎食食堂で摂取し、可能な限り経口摂取できるように支援します。
- 洗面は起床時と夕食前、口腔ケアは毎食後実施します。
- 排泄はトイレで行い、オムツは極力減らします。
- 入浴は病状の許す範囲で週2回は入っていただきます。
- 日中は部屋着で過ごし、更衣は朝夕実施します。
- 移動に必要な車椅子、杖など個々に合わせた物を用意します。
- 安全対策を行い、可能な限り抑制はしません。
- 可能な限り日中は臥床しないように関わります。
- リハ技術を習得し看護ケアに努めます。
- 予後予測、介護力に着目し必要な退院支援を目指します。
![配膳](news/20160301-03.jpg)
![カンファレンス](news/20160301-04.jpg)
当病棟の特徴
ナースセンター前に食堂があり、一角に家族スペースを設け、入院時のオリエンテーションを行ったり自由に使用しています。4階なので見晴らしがいいです。
![風景](news/20160301-05.jpg)
![食堂](news/20160301-06.jpg)