臨床工学科
臨床工学科は10名の臨床工学技士が在籍しています。
臨床工学技士は医療と工学の知識を兼ね備え、チーム医療を支える医療機器の専門医療職です。院内の医療機器の保守管理をはじめ、他職種と連携を図りながら業務に取り組んでいます。患者さんへ安全な医療機器を提供し、安心して医療がうけられるよう日々知識と技術の向上に努めています。
臨床工学科 主任
石川 裕之
当院では主に血液浄化業務、医療機器管理業務を行っています。
血液浄化業務では、治療に伴う、穿刺や透析装置の操作、バスキュラーアクセス管理、透析液清浄化管理、透析関連装置の保守・点検等を行い、安全かつ質の高い透析医療の提供ができるよう努めています。
医療機器管理業務では、日々医療機器の保守点検に努め、いつでも安全に使用できるよう管理しています。また、院内で定期点検計画を作成・実施し、医療機器の性能、精度の維持に努めています。さらにトラブル対応や医療機器の安全使用のために他職種へ院内勉強会を開催するなど、医療機器の安全性、有効性の確保に努めています。
臨床工学技士の業務は患者の生命予後に大きく関わる業務が多く、対応できるようになるまでに数年間の教育を受ける必要があります。そこで当院では新人に対し、臨床工学技士業務チェックリストを作成し、導入しています。幅広い分野での知識と技術を求められる医療技術職である為、目的を明確に伝え、各業務内容を理解するまで繰り返し指導を行います。
業務内容にある程度の期間は設けてはいますが個人差がある為、一人ひとりにあった指導方法で行っています。臨床業務で指導者と多くの経験を積み、親切・丁寧で患者さん、スタッフから慕われる臨床工学技士になれるよう教育を行っています。
患者さんの変化に気付き業務に活かせた時やりがいを感じます。慢性維持透析は長期にかけ患者さんに携わる仕事です。患者さんの体調変化を症状、血液検査データ等から気付き、患者さんの治療に貢献できた時、喜びを感じます。また業務の中で患者さんから「ありがとう」と感謝の言葉を頂く事が励みに繋がります。
臨床工学技士としてのやりがいは、医療機器を管理して患者さんが安心して医療を受けられる環境を提供することです。慢性医療の透析室勤務では患者さんから「安心して透析を受けられる」と言われた事や患者さんとスタッフから信頼を得ることが大きな喜びです。技術と心の両面で支え、一人ひとりに寄り添いながら働いています。
当院では他職種と連携した業務が多く、特に血液浄化業務ではチーム医療の一員として重要な役割を担っています。それぞれの専門知識を活かし患者さんの治療に取り組んでいます。透析条件の提案や患者情報の共有など積極的に治療に関わり、臨床工学技士からの視点が大きな役割を担っています。
また、最新の知識や技術習得のため、積極的に学会や研修会に参加しています。スペシャリストとしてチーム医療に貢献出来るやりがいのある職場です。